書籍– category –
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クラシック音楽
私の好きな本⑩『私の好きな曲』吉田秀和
1 グールド『ゴールドベルク変奏曲』との出会いクラシック音楽は幼少期の頃から聴いていた。モーツァルト『交響曲第40番』の幼な心を激しく突き動かすような音像、ベートーヴェン『交響曲第6番』を聴いた時、感情全体を包みこむ巨大な揺りかごにすっぽり入って、大きく揺らされた時のような、あの決定的な感覚を今でもはっきり思い出すこと... -
店主雑記
私の好きな本⑨『結婚式のメンバー』カーソン・マッカラーズ
「物語」には主人公なる者が不可欠です。これまでここに挙げてきた小説作品では、それは田舎に住む少年(『たんぽぽのお酒』)、高校を中退したばかりの16歳(『ライ麦畑でつかまえて』)、疲れた私立探偵(『プレイバック』)、人間の言葉を喋る犬(『ピーナッツ・ブックス』、戦場から命からがら逃れた兵士(『武器よさらば』)だったりし... -
店主雑記
私の好きな本⑧『呪師に成る〜イクストランへの旅』カルロス・カスタネダ
「わしにとって世界が不気味なのは、それがすばらしく、荘厳で、神秘的で、底の知れないものだからだ」(『呪師に成る』より)なぜ、人は「本」を必要とするのだろう。なぜ、人は熱心に本を読み、情理を尽くして好きな本のことを語りたがるのだろう。まるでそれだけが、自分をこの世界に存在させてくれると固く信じているかのように。まるで... -
店主雑記
私の好きな本⑦『プレイバック』レイモンド・チャンドラー
Playback(ヴィンテージ版)チャンドラー最後の作品ここまでサリンジャー、ヘミングウェイ、クイーン(さらにはスヌーピー)と挙げてきたので、バランス的にこの時代の米国作家はもう入れまい……と考えていたのですが、やはりこの人を外すわけにはいきませんでした。ハードボイルド・探偵ものの代名詞、フィリップ・マーロウ・シリーズを遺し... -
店主雑記
私の好きな本⑥『ピーナッツ・ブックス』チャールズ・M・シュルツ(谷川俊太郎 訳)
人生において、最初に読んだ本を憶えていますか?親に読み聞かせてもらった本ではなくて、誰かに「これ読んでみたら」と手渡された本ではなくて、自分で棚から選び取って読みこみ、「これが自分の根本を作った」と言い切れるような本。自分にとっては、『ピーナッツ・ブックス』がそれに当たるのだと思います。幼少期、数年住んでいた生家の... -
店主雑記
私の好きな本⑤『人生のほんとう』池田晶子
池田晶子である。その名を口にすると、30度曲がっていた猫背がしゃんと伸び、瞳孔が開き、世界がクリアな色合いに染まるのを感じる。足下は床が抜け、生まれ落ちる前から、そして生まれ落ちてからもずっと、自分という存在は「宙吊り」だったことを思い出す。怖い。でもこの感じはきっと「本当」に近い。『人生のほんとう』について何か書け... -
店主雑記
私の好きな本④『武器よさらば』アーネスト・ヘミングウェイ
ヘミングウェイは生涯を通じて猫たちと良好な関係を結んだふと、「好きな本について書いてみるか」などと思い立ち(誰に頼まれたわけでもないのですが…)本日も気ままにしたためております。過去ログを読み返してみたら、或る年代のアメリカ産小説が3回も続いていたことに驚きました。意識していなかったけれど、若かりし頃に摂取した「古き... -
店主雑記
私の好きな本②『十日間の不思議』エラリイ・クイーン
いちミステリファンの典型的な道程昔から、古今東西のミステリ/推理小説に目がなかった。ただ、自分が1日中推理小説を読みふけるような中学生に変化するまで、2段階ほどあったように思う。入り口の入り口は、小学生の時に図書室で読んだ大家・江戸川乱歩が著したご存知『怪人二十面相』シリーズ。おそらく、当時は(今も?)たいていの小学...
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