2020年10月– date –
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Tsuki-Kusa-Record
ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第30番」
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ30番」。所謂「後期3大ソナタ」と呼ばれる作品のひとつです。「前期ソナタ3大ソナタ」に比べると、「熱情」「月光」のようなキャッチーな表題がないこともあり、やや地味な印象もあるかもしれませんが、私のように思い入れ強い方もきっと多々いらっしゃることと思います。臆面もなく... -
Tsuki-Kusa-Record
シューマン「幻想曲 ハ短調」
2012年より東京都・多摩地区で名曲喫茶を8年営んできました。「名曲喫茶」というのはざっくりと申し上げるなら、クラシック音楽のみを再生する、喋り声の(ほとんど)しない喫茶店のことです(僕はそのように定義しています)。これまたまったき私事で恐縮ですが、毎週レコードをひっくり返して大音量のクラシックを流し続け、日に何十杯も... -
店主雑記
バンクーバー道中記⑥「さよなら、バンクーバー」
11月19日(火)。カナダ旅行最終日。例によって昨日もうまく寝付けなかったが、Saje(セージ)で購入したオイルスティックの効果か、3時間ばかり、異様なほど深く眠れた。起きた時、自分が何処にいるのかわからなくなったくらい。今はいささか神経症っぽいような、何かに急かされているような、ひどく名残惜しい心持ちで、熱いコーヒー(スタ... -
クラシック音楽
ゼルダ・フィッツジェラルドとパリ、そしてギオマール・ノヴァエス
フィッツジェラルド最後の長編小説『夜はやさし』(作品社)の巻末に添付された書簡集(おもにフィッツジェラルド、ゼルダ、編集者パーキンズの間に交わされたもの)に収められている、ゼルダがフィッツジェラルドに宛てた手紙——その全てが(彼女の置かれた精神状態はともかくとして)美しい。とりわけ、パリの描写が素敵だ。パリを知らない... -
クラシック音楽
ルドルフ・ゼルキンのシューベルト(第20番)について
シューベルトのピアノソナタ20番(イ長調D.959)は総計たぶん1000回くらい聴いている。や、それは大袈裟か。でも、たぶん500回は聴いているだろう。ピアニストは、アルフレッド・ブレンデル、あるいはアンドレアス・シュタイアーのフォルテピアノで聴くことが多い。しかし数日前、アドルフ・ブッシュとのデュオで長いこと馴染んできたルドル... -
クラシック音楽
白い雪(カール・フィルチュの音楽)
ルーマニアはトランシルバニア生まれのカール・フィルチュ。「作曲家」と呼ぶのも「ピアニスト」と呼ぶのもあまりしっくり来ないのは、彼があまりに早く夭折したことと無関係ではないだろう。でも、そのようなこちらの違和感とは無関係に、彼は偉大な「音楽家」としてクラシックの歴史に今も変わることなく屹立しているように思う。彼の師で... -
店主雑記
バンクーバー道中記⑤「ティールームとかバーとか」
ロブソン・ストリートで見かけたスプレーアート11月17日(土)。午後2時起床。前日のビクトリア島ツアーの疲れと冷えで、僕も母も昨夜から調子を崩してしまったらしく、前日は午前6時まで寝付けず、身体の節々が悲鳴を上げる中、起き上がり、いつものようにスタバでバナナとコーヒーを摂取するところまでどうにか持っていった。それにして... -
店主雑記
バンクーバー道中記④「ビクトリア島ツアー」
11月16日(土)午前5時起床。毎回寝不足自慢をしたいわけではないが、例によって3時間くらいしか眠れていない。なので、意識はかなりモーローとしている。今日は初のツアー。シャワーを浴びてからビクトリア島行きの支度をして(とりたてて持っていくべきものは思い当たらないが……)、スタバで熱いコーヒーを飲みがてら昨日のことを思い出... -
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バンクーバー道中記③「ハンバーガー道中記」
11月15日(金)。午前5時半起床(またもほとんど眠れず…涙)。窓の外は日本で言うところの「地雨」。細かく一定速度で降り続き、いかにも止みそうもない。この時期のバンクーバーは「レインクーバー」と呼ばれる。旅行者はこの時期のカナダ観光を避ける。つまりは「シーズンオフ」である。雨が降っていても傘をささず、フードを被っている歩... -
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バンクーバー道中記②「バンクーバーそぞろ歩き」
徹夜明けの妙なハイテンションで、バンクーバーの大通り「ロブソン・ストリート」を闊歩する。グッチ、エルメス、シャネル、ヴィトンの店舗が日本で見るよりも巨大、かつ艶光りして見える。中心部の雰囲気は(日本人らしい喩えで申し訳ないけど)銀座に比較的近いと感じた。ストリートにいちいち名前が付いていて、歩道が広く、ブランド店も...
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